~地元に寄り添い 仲間と繋がる~ ★武藤 建一さん★

今回のリレートークは、ご夫婦で仲良く地域のボランティア活動に参加されている武藤建一さん(川越市在住)にいろいろとお話しを伺いしました。

障がい者スポーツ指導員の資格取得のきっかけは、親の介護を終え、これからの時間をどのように過ごしていこうかなと考えていた時に、市の広報誌に目が留まったそうです。そこには、川越市公民館主催のボランティア募集がありました。活動内容は、障害のある方が楽しく充実した余暇を過ごすため、スポーツや生活技能など様々な体験をする「障がい者青年学級」における支援、見守り。プールを利用している障害のある方々に対する入水、退水時の「プール支援」など行うそうです。介護生活での経験もあり、仕事内容に抵抗感はなく直ぐに奥様の志寿子さんと一緒に活動のお手伝いを始めたそうです。

地元だけでなく、東松山市の被災地復興支援事業・まちづくり事業・コミュニティカフェ事業の3事業を行う特定非営利活動法人(NPO法人)「チーム東松山」でも活動されています。

仕事をしていた頃はボランティア活動などに取り組む時間がなかったので、定年後はできることから始めていこうと考えていたそうです。

ボランティア活動が2年ほど経ったころ、埼玉県の広報誌に「初級障がい者スポーツ指導員資格取得講座」の募集記事があり、またまた2人でお申込みされました。しかし、これは抽選により奥様だけが当選。とってもやる気満々だった旦那様は外れてしまいましたが、奥様は譲ったそうです。そして2012年に初級障がい者スポーツ指導員の資格を武藤さんは取得しました。

「定年後は、2人でゆっくり旅行を楽しみたいとも思いましたが、同じ旅に行くなら、豪華な料理や旅館でなくても、ボランティア仲間や繋がった仲間と買い出しをして一緒に食べる食事のほうが美味しいですし楽しいですよ。」とにっこり優しい笑顔で語る奥様の志寿子さん。

青年学級などで障害がある方との接し方に戸惑う時もありましたが、自分の子どもと同じように接すればいいのかなと親子の感覚で向き合っていくと、いつのまにか「お父さん・お母さん」と呼ばれる仲になっていました。

人柄の良さからいろんな方から声を掛けられ、頼まれると自分のことよりも助けを求めてくる仲間のところへ駆けつけていくため、忙しい日々を送っています。そんな旦那様のスケジュールや活動のフォローを志寿子さんがされています。

「活動を通じていろんな技術が身に付き、沢山の人脈も広がり、学びが多いです。」と笑顔が絶えない武藤さん。取材は、卓球バレーの活動をされているところでしたが、審判を行いながらも優しい言葉をかけ、お互いが気持ちよく時間を共有できるよう配慮されている姿が印象的でした。

 (海老名千恵子)