~2017年の目標は「行くぞ、愛媛!」~ ★羽生 登喜夫さん★

「こんな遠くまで来てくれてありがとう!」そう笑顔でか~こを迎えてくれたのは、ゴルフで有名な石川りょうくんと同じ町、埼玉県松伏町在住の羽生登喜夫さんです。 羽生さんは2016年10月に行われた「第16回全国障がい者スポーツ大会in岩手」においてフライングディスク競技の銅メダリストでもあります。

元バレーボールの選手であり、少年少女バレーボールの監督を現在も務めている羽生さんが病に倒れたのは19年前。病名は「重症筋無力症」、突然の発症でした。完治しない難病と聞いて自信も失くしやる気も何も無くなった日々が続いた時に、自宅でできるカイロプラクティックの勉強をしてみては、と通院していた先生に勧められました。勉強を始め、少しずつ自信も取り戻し、その後自宅で開業しました。

身体障がい者となった羽生さんは、同じ障がい者の人や、同じ立場の人にだんだん目が行くようになり、自分からその輪に入っていくようになっていきました。そして町の障がい者レクリエーション大会でボランティアとして手伝ったのをきっかけに、障がい者スポーツ指導員初級を4年前に取得しました。

お兄さんが教員として障がい者スポーツに関わってきたこともあり、この世界は意外と繋がりがあり身近に感じたそうです。

羽生さんには現在がんばっているスポーツが2つあります。1つは、「卓球バレー」。2年前に町の人から、春日部のチームのコーチをしてほしいと頼まれ、初めて卓球バレーを知り練習を始めました。現在奥様も一緒にプレーしているそうで、小学校4年生と1年生のお孫ちゃんもはまっているとか。三世代の愛好者ですね。昨年の全国障がい者スポーツ大会(和歌山)では卓球バレーはオープン競技として開催され、羽生さんの入ったチームは見事2位グループで優勝。また、審判員の資格も今年2級を取得し、現在はチームの育成や普及にも活躍しています。「審判が選手を育てる」と羽生さんは言います。レベルの高い審判がいることで選手のプレーが上達するってことですね。か~こ、納得!

そしてもう1つが、メダルを取った「フライングディスク」。1年前にレクリエーションで出会い、卓球バレーの仲間に紹介されたそうです。始めてから1年で銅メダルだなんて、すごい!次の第17回大会in愛媛に向けて燃えています。

「メダルをもらえたことは、みんなに全国大会に行ったんだよと言える証、そして孫に自慢できるしね」、と笑いながら話してくれました。何より、自分の病気を明らかにした上での銅メダル受賞の記事が、新聞や広報紙に載ったことで、それを読んだ同じ病気の人から、「自分もがんばる!」と言ってもらえたことが一番うれしかったそうです。

今年の目標は「行くぞ、愛媛!」と語る熱い男、羽生登喜夫さん。羽生さんの後ろにはたくさんの人がいます。みんなが応援していますよ。

(取材:佐伯加寿美)